まずルールを破れ-すぐれたマネージャーはここが違う
【著者】マーカス・バッキンガム&カート・コフマン
【出版社】日本経済新聞社
【発刊年月】2000年10月20日【本体価格】1,600円【ページ数】397p
【ISBN】4-532-14867-7
「人を選ぶ、要求を設定する、動機づけをする、そして育てる」。これが「触媒的」役割のなかで核となる四つの行動だ。企業のマネージャーにこの役割をうまくこなす能力がなければ、そのシステムの完成度がどんなに高くても、またリーダーがどんなにすばらしくても、その企業は次第に崩壊へと向かうだろう。
本文 79p より
キャリアを積み上げていくと、何時かはマネージャーというポジションが目の前にやってくる。あなたをマネージャーに据えようとする会社は、その役割に必要なスキルを、研修などを中心として、様々な形で提供することだろう。しかしそれは、往々にして「組織の長(=単なる管理職)」にとって必要な知識を提供するに過ぎない場合がある。
本書では、あるセクションの長ではない、チームをまとめ上げて、最高の成果を目指す「マネージャー」になるための、明確な道しるべを用意してくれている。優れたマネージャーへの、いくつものアイデアは、ギャラップ社(アメリカの有名調査会社)に勤める著者たちが、100万人の従業員と、8万人のマネージャーへのインタビューがベースになっている。
その内容はわかっていることのようで、気が付いていないものが多い。仕事に取り組む際には、きちんとしたスケール(=判断材料や基準)を持つ必要があること。仕事に適した才能を選び出す必要があること。目標とする成果をきちんと指し示すこと。部下のモチベーションを維持する手段はインセンティブだけではないこと。尊敬の念を持つ職場の土壌づくりが必要なこと。どれもこれも、当たり前すぎるかもしれない。しかし、意外に見落としていることが多いことに気が付くだろう。
本書によると、経験や知識、やる気で部下を選んだり、部下が弱点を克服するように手助けしたり、正しい手順を定めた上で仕事をさせてはいけない、のだそうだ。腰帯にこうある。-どうすれば部下の才能を引き出せるか?-。そう、優れたマネージャーとは、部下の才能を自在に操ることが出来る人なのだ。カンタンなようで、これは結構難しい。
タイトルは何だか型破りであるけれども、内容は実にオーソドックスなものである。組織を活性化し、目的に向かって最短距離で走り抜けるためのノウハウが、ここには詰まっている。まだマネージャーでないあなたにも、自らが無駄のない動きをするために、一読を薦めたい。マネージャー的ポジションにいる方は、必読である。
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