部下を愛しますか?それとも失いますか?
【著者】ビバリー・カイエ&ジョーダン=エバンス
【訳者】大川修二【出版社】産業編集センター
【発刊年月】2001年02月20日【本体価格】1,500円【ページ数】359p
【ISBN】4-916199-25-1
推測は危険。「尋ねる」ことで部下の真意を理解しよう。
-あなたにとってスターというべき従業員を満足させ、会社にとどまってもらうにはどうすればよいか。その答えを推測するのは、やめるべきだ。(中略)いつ、どこで、どのような形で尋ねるかは大した問題ではない。とにかく尋ねること……それが肝心なのだ。
本書 27p より
このメールマガジンの読者の中で、部下をお持ちの方も多いだろう。あなたは部下にとって、よりよい上司であると胸を張って言うことができますか。自信のない上司であるあなたにお勧めしておきたいのが、今日ご紹介する-部下を愛しますか?それとも失いますか?-である。
本書は「有能な人材を他社に奪われないために管理職がしなくてはならないこと」という、きわめて明快な視点で書かれている。人材のスペシャリストである二人の女性が、二年間かけ、大小さまざまな企業へのインタビューを中心とした情報収集を行った結果、得られたアイデアをまとめ上げている。そこにあるのは「人材における管理職の役割」についてのすべてだ。
例えば、尋ねる-という章では「組織にとってかけがえのない人材を引き止めるためにはどうすればよいのか」という命題に、当然取るべき行動として「なぜ、この会社にとどまっているのか?」と部下に尋ねろとしている。部下の真意を推測することが最も恐ろしいことであり、理解を間違うと、すべてが勘違いに終わるからだ。
シンプルだけど危険極まりない「尋ねる」という行為に対して、本書では、質問のサンプルとバリエーション、想定される答え、その理由などが、事細かに明示されている。痒いところに手が届く内容である。
さて、上司であるあなたがするべきことは何か…。それは、人材に対して抱いた危機感を、本書によって解決することである。先に述べた、尋ねる…から始まり、キャリアに対する考え方、家族について、よき助言者になるためには、インセンティブ、部下の健康把握にいたるまで、部下に愛されるための処方箋は、ここに用意されている。
想像力を掻き立てるエピソード。筆者が担当したクライアントの事例。有機的に本書を読み解くために設けられた参照キーやリスト。すべてが読者の理解を十分に助けるありがたい構成になっている。目からウロコが落ちてしょうがない一冊。管理職は必読ですよ。
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