なぜあなたのチームは力を出しきれないのか
【著者】パトリック・レンシオーニ【訳者】仁平和夫
【出版社】日経BP社
【発刊年月】2002年03月18日【本体価格】1,400円
【ページ数】202p【ISBN】4-8222-4268-4
現実をみると、ほとんどのリーダーは、組織をかしこくすることに時間とエ ネルギーの大半を費やし、組織をすこやかにすることにはあまり熱がこもっ ていない。ビジネス・スクールやビジネス誌が何を重視しているかを考えれ ば、無理もないことである。しかし、組織が健全であることの、しなやかで 強い特性を考えると、これは残念なことである。
本文 8pより 抜粋
自身がマネジメントを任されているチームは、最高のパフォーマンスを発揮している、と胸を張って言える管理職など、ほとんどいないだろう。なぜ自分のチームは力を出し切れていないのか、その疑問に答え、解決策を提示してくれるのが本書である。
同じ時期に、同業種の会社を設立した、自分とほぼ同等の能力を持つ(むしろ自分の方が勝っている)同級生が経営するライバル社は、すこぶる評判が良い。業績そのものに違いはないが、それ以外の部分は勝ち目がない。自分は相手の会社が気になるが、相手は自分の会社に関心すら示していない。
一方的にライバルと目されていた相手にも悩みはあった。忙しすぎたのだ。自らの時間を取ることが出来ず、会社を売却しようかとも考えたが、生きがいでもある会社、踏ん切りがつかなかった。そして、ほんとうに会社にためになることを1つだけやるとすれば、それは何か? それだけを考えた。
考えに考え抜いて黄色いリーガルペーパーに記したのはたった4つの指針。その指針に則って行動するようになり、会社は急速に素晴らしいものになっていく。そのイエロー・リストにはなにが書かれているのか。秘密にしていたわけではないが、本当に知る人はごく限られていた。謎めくリスト…。
そう、本書は読み物仕立てになっている。葛藤するライバル会社、よき組織を作った会社に現れる異分子、そしてその馴染まなかったものが取った次の行動、小説のようにワクワクする文章ではないけれど、これはこれでかなり面白い。先が気になりページを慌ただしくめくってしまう。
ネタバラしをすると、イエロー・リストに掲載されていたのは、次の4つの事柄だった。○経営チームの結束を強める。○組織の透明度を高める。○決まった事を周知徹底する。○人事で組織の透明度を支える。そう、リーダーが第一にするべき仕事とは、組織を健全にすること、それだけなのだ。
これはカンタンなようでいて、なかなか難しい。組織を健全化することは、組織のトップをおいて他には出来ないことである。が、小さな組織のトップ(=中間管理職)は、大きな組織の一員であり、すべてが自分で決められるわけではないからである。しかし、タメにならないということ、ではない。
組織を健全化するためのノウハウが、本書にはたくさん盛り込まれている。リーダーたるもの、可能な限りその命題に取り組んでみるべきだろう。不完全ながらも「強い」チームが出来上がった時、あなたはマネージャーとして次のステップを踏み出しているはずだから。管理職は必読です。
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