イノベーティブ・シンキング

【著者】コンラッド・ヘロウド【出版社】ダイヤモンド社
【発刊年月】2001年10月04日【本体価格】1,200円
【ページ数】100p【ISBN】4-478-49031-7

私が求めていたのは、アイデアを生み出す際の基礎となるような考え方を教えてくれるテクニック、いったん身につければイノベーティブ・シンカーが生み出すのと同じたぐいのアイデアを、同じ数だけ生み出せるようになるテクニックでした。そうしたテクニックが見つからなかったので(中略)明らかにしようと私は決心しました。
本書 8p より抜粋

多くのビジネスパーソンと接していて感じることの1つに、アイデアを持たない人が多いことがあげられる。アイデアは単なるひらめきであって、自分にはその能力がないと思っている人ばかりである、と言ったほうが、正しいのかもしれない。そして、考えることを放棄している(風に見える)。

アイデアは、本当にひらめきなのだろうか。考えればわかることだが、アイデアは単純にひらめきだけでは生まれない。ひらめくための「準備」を用意周到に行う必要があるのだ。なにも知らないことについて、考えても、なにも浮かばない。当たり前のことである。

本書はアイデアを生み出すための「方法」が、実に簡単明瞭に説明されている。本書で紹介されている、システマティックにアイデアを創成するテクニックは、「情報把握」「アイデアを考える」「アイデアを改良する」「アイデアを試す」と、大きく分けて4つに分類されている。

まず、アイデアを生み出すために必要なのは「情報を収集し把握する」ことである。本書では「インフォメーション・シンキング」と題して、慣れてしまって見過ごしてしまいそうなことも、アイデアを作り出すためには見逃してはならないと説く。さらに、情報把握のコツをまとめてくれている。

次に、アイデアを考える方法として、本書は5つのノウハウを提供してくれている。その1つが「チャレンジ・シンキング」だ。今までの慣行や制約に疑問を持ち、それにチャレンジすることを「アイデア」としてまとめる手法である。その簡単な例として「ボディ・ショップ」や「アマゾン・ドット・コム」を上げ、ポイントを判りやすく解説している。

さらに、せっかく考えたアイデアを没にしないために、アイデアを改良し、実現できる形にブラッシュアップする必要がある。本書では「モディファイド・シンキング」として、アイデアのプラス面・マイナス面をハッキリし、改良することをあげている。

この本に書かれてあることは、取り立てて新しいことではない。そして、何より難しいこと、実行できないことは、一つも書かれていない。しかし「アイデアが豊富だ」と思われている人は、意識しないで、本書に書かれていることを、無意識に行っている気がする。そのくらい「即戦力」になる一冊である。読まないでいると、必ず損をする、そんな本だ。