情報整理がうまくいく小さな27のヒント

【著者】新津隆夫【出版社】ダイヤモンド社
【発刊年月】2001年11月08日【本体価格】1,400円
【ページ数】218p【ISBN】4-478-74026-7

新聞の切り抜きを始めたのは、ひとつのテーマを決めて取材活動をするようになってからだ。テーマが決まると、必然的にその分野、その業界、その世界は、今どうなっているのかを知らなくてはならない。それに付随して周辺のことも知りたくなる。ひとつの情報を得れば、それがどういう位置にあるのかを確認するために、さらに情報を得たくなるものだ。これは、ビジネスシーンでも同じはずだ。
本書 20p より抜粋

気が付けば世の中は「整理ブーム」である。多くのビジネスパーソンはご存じないかもしれないが、ウイークデーの昼間の主婦向けテレビ番組では、どうすれば「キッチンが片付く」のか、いかに「リビングの小物をオシャレに収納」するか、そんな話題が目白押しだ。

そして、ビジネスパーソンの間では「情報整理術」は身に付けたいノウハウの王道を行っている。とにかく情報が何故必要なのか、どんな情報が自身には不可欠なのか、ということを考える前に、ひたすら情報収集のテクニックと、その整理法を学んでしまうわけだが・・・。

本書は「情報整理」にポイントを絞りながら、情報の収集、そして情報活用のために必要な視点と、具体的で実践的なノウハウが、一読して理解できる「易しい語り口」で紹介されている。ごく一般的なビジネスパーソンが、情報を取り扱う際に必要なテクニックは網羅されている、お勧めの一冊だ。

本書の一番素晴らしいところは、デジタル情報とアナログ情報の混在する現状を認識し、その上での「棲み分け」を提案しているところだろう。たいていの「情報整理本」は、どちらかに「偏って」しまって、現実的でない提案をしているものが多い。本書はその点、バランスがとてもよい。

また、ジャーナリストでもある筆者の「取材術」が開陳されている点も、魅力だろう。ネタの拾い方、インタビューの仕方、メモの取り方など。これらは、ビジネスパーソンにも必須テクのはずだが、人から教わることもなく、また、系統立てて学ぶことも難しい。この際、ぜひ身に付けてしまおう。

さらに、なるほどと呟いてしまう「小ネタ」も満載である。例えば、テレビを見るときは、ビデオデッキに新品のテープをセットして、ビデオのチューナーを通してコンテンツを見よう、とある。これを読んで、ハタと気づいた読者も少なくないはず。あっ、ビデオ録ろう、と慌てることも、もう無い。

インターネットで見るべきページを情報収集という視点からチョイス、雑誌などのメディア情報も、これさえ読んでおけば「時代の流れはだいたいわかる」とセレクトしてくれているところも、忙しいビジネスパーソンにとってはありがたい。サクッと読んで、即実行したい一冊だ。