時間を他人より2倍うまく使う技術

【著者】小石雄一【出版社】実業之日本社
【発刊年月】2002年01月18日【本体価格】1,300円
【ページ数】190p【ISBN】4-408-10488-4

経営者は金持ちを、ビジネスマンは時間持ちを目指せ!
表紙 より 抜粋

本書の冒頭にはこう書かれている-ちょっとしたヒントで誰もが時間を有効に使うことができます。日常生活を思い出していただきたい。無駄の時間、もったいない時間がどれほどあるでしょうか。-と。その時間の無駄遣いを解消し、自身のスキルアップのために利用するためのコツとツボが詰め込まれているのがこの本のすべてだ。それよりも上手い説明はない。

筆者は、惰性で会社の同僚と一緒に行動をとるビジネスパーソンを揶揄し、戒める。他人と一緒に行動することを好む日本人だが、他人よりも有効に時間活用がしたければ、それではいけないと。しかし、まったく付き合わず自分勝手に行動していても、協調性がないということでリストラの標的にされてしまう…それでもまたいけないと。

本書は、1日の時間を1.朝、2.昼休み、3.アフターファイブ、4.週末、5.移動時間の5つに分けて、「仕事以外の時間を有効に使うためのヒント」を提示している。その1つ1つは「朝少し早く起きよう」や「アフターファイブは会社以外の人とも交流をもとう」など、単純で即実行できそうなものばかり。目次で気になるところから拾い読みをお勧めしたい。

ノウハウ本のノウハウを開陳してしまっても仕方ないので、本書の視座視点に触れておきたいと思う。ポイントは2点。「自分の時間を編集する能力を持てるかどうか?」「一人を恐れることはないか?」たったこれだけのことである。しかし、自らを振り返ってみれば、この2つはなかなか出来ないことである。至難と言っても良い。

例えば、自分の時間を編集すると言っても、中長期、短期、いずれに時間軸に対しても、自分のするべきことが明確に整理されていないと、それは出来ない。自身が何をしなければいけないのか、「(締切まで設定された)リスト」が作れて、「隙間の時間を編集活用できる」ハズだからだ。自分のやるべきことが精度高く整理できていると胸を張れる人は多くないだろう。

一人を恐れないことは、さらに難しい。本書の筆者も述べているが、付き合いが悪いと、会社などでは間違いなく浮いた存在になるだろう。同僚や上司と同じ場所に出張に行くときも、列車の座席は別で良い、と書いてあるが、果たしてそれが出来るのか…孤独感や疎外感以上の「触れ合わないことによっておきる摩擦」を覚悟しなくてはならない。

それらを差し引いても本書にはなかなか興味深いヒントが満載である。日々なんとなく仕事をして、今後にも漠然とした不安をもつビジネスパーソンたちは、ぜひ読むべきだろう。自分の出来ることが、見直せる時間の無駄が、そこには書かれているはずだから。まずは書店にてパラパラとめくってみてください。