短く書く仕事文の技術
【著者】高橋昭男【出版社】講談社
【発刊年月】2001年12月20日【本体価格】740円
【ページ数】199p【ISBN】4-06-272110-4
3年ほど前、ある企業経営者から、こんな話を伺ったことがある。(中略)「こちらが指定したキーワードを充足する内容でA4判1枚程度にまとめてくれる有能なアシスタントが絶対に必要な世の中になってきた。そのようなスペシャリストを養成する教育機関が必要だね」
本文 14p より 抜粋
仕事文を語らせれば右に出るものはない筆者が、新しい仕事文の本を出していた。サブタイトルに「削り方・磨き方・仕上げ方」とある。今度は「短く書く」技術について言及した一冊だ。無駄がなくわかり易く、そして説得力のある仕事文を書くためのコツが満載されている。
まずは「簡潔な文章のすすめ」として、『100文字レシピ』という本を紹介している。カンタンかつ本格的で美味しい家庭料理を、たった100文字で説明しているその本を見て、情報の伝達は簡潔に、特に仕事文は出来るだけ簡潔に、膨大な文章は仕事には「不要」だと、読者に勧める。
続いて「削って磨く技術」として、ただでさえ短い文章の代表である朝日新聞のコラム「天声人語」を半分に削る練習法を紹介している。文章の結論を見つけ出し、構造やキーワードを把握してから、結論以外の情報を優先順位をつけて並べ替え、削っていく…。書くと簡単だが、大変な作業である。
この「削って磨く」という大変な作業をすることで、書き手が伝えたいことを、どのような方法を用いて表現しているのかが、手にとるようにわかるようになる。その知識は、当然自分が文章を書く立場になったとき、相手に自分の意図を伝えるためのノウハウになることは、言うまでもないだろう。
さらに「論理で説得力をもたせる」として、演繹的・帰納的、それぞれとそれぞれの組み合わせによる文章作成技術を紹介している。仕事文には説得力が必要だ!といわれることが多い。文章における説得力とは何か、この短い章を読むだけで、その答えを得ることが出来るのである。
また「文章のパワーアップ術」として、どこまでやさしく噛み砕いた文章を作るべきなのか、読み手に論点をアピールするために考えなくてはならないこと、さらには、能動態・受動態、カタカナ語の必要性まで、仕事文を磨き上げるための話題が、多岐にわたって触れられている。
恐ろしいほどに忙しいこの時代…長ったらしい報告書や企画書は誰も望んでいないはずだ。簡潔で明瞭な仕事文を書くことが出来る、それはビジネスパーソンの必須能力になるに違いない。そのために必要なテクニックは、大体のところ本書に詰まっている、といっても過言ではない。一押しです。
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