デスクトップの技術

【著者】中野不二男【出版社】新潮社(新潮選書)
【発刊年月】2002年09月15日
【本体価格】1,100円【ページ数】237p【ISBN】4-10-603516-2

本当に役に立つ情報は、システム化された「机上空間」から生まれる
本書 カバー より抜粋

デスクトップという言葉を目にして、思い浮かべるモノは何だろう。机の上を想像する人は、実はそれほど多くなく、パソコンの初期画面を、それとした人が、結構いたのではないだろうか?本書は、机上空間についての「テクニック集」だが、パソコンについて、読むべきところが多い。

筆者は、パソコンの使い方として「中級機種・複数併用型」という、一風変わったスタイルを提案している。購入してから時間が経過パソコンでも、機能を絞れば、まだまだ活用が可能で「元が」取れると。さらに、バックアップを丸ごと取ってしまうために便利なことなど、その効能を説く。

さらに、ノートパソコンを譜面台のような器具にセットして、かなり変わった利用法をしていることを開陳するのだが、なにより、その方法に至った結論を、これこれこういう風にしようと、最初は考えたが、上手くいかずに…と、実に細かく書いてあるのが面白い。

また、メモの取り方の紹介では、あまり活用されているのを、耳にしたことがない「オーガナイザー系アプリケーション」のメモ機能を、上手に利用する方法が書かれている。「メモの技術」なるベストセラーを出した筆者ならではの、実践的なテクニックなので、参考になりそうだ。

刮目すべきは、ハードディスクの整理の仕方に言及している項である。自身のパソコンの具合が悪くなって、いろいろと調べたがよくわからない。その筋に詳しい知人に診断してもらうと、スワップの問題だと指摘され、ハードディスクを整理するように言われてしまう。

ハードディスクをパーティション設定して、使うことを勧められ、それを実施する。また、パソコンの専門家から、ウィルスなどからパソコンを守るための手段として、ハードディスクを「半年に1回フォーマット」することを教えられ、目からウロコを落とす。

ハードディスクを3つに分割することは、どこかで読んだことがある、が、なぜ、そうしなければならないのか、その理由が書かれている本は、とても少ない、ましてや、ハードディスクを定期的に初期化してしまう、なんてテクニックは、一般的には全く知られていないと。

情報整理術という視点を軸に、パソコン、情報携帯端末、文房具、PDFファイルの活用技術まで(=これも素晴らしい)まで、利用者の立場から、テクニックを紹介している、実に「楽しい」本だ。万人に役立つかというと、難しいところだが、一読の価値はあるはず。オススメ。