会議革命

【著者】齋藤孝【発行】PHP研究所
【発行年月】2002年10月29日【本体価格】1,200円
【ページ数】191p【ISBN】4-569-62479-0

本当の会議はすがすがしい。
本書 腰巻 より抜粋

ある友人の外国人ビジネスパーソンが、こうつぶやいた「日本の会議はあまりに不思議なことばかりだ」と。彼が言うには、1.議題が当日に発表されることが多い。2.議題のための資料も当日渡される。3.十分な討議が出来ないままになんとなく結論が出される。のが日本の会議だと言う。

極端な話だとは思う反面、まあ、当たらずとも遠からずだな、という気になるだろう。会議といえば「会社員の義務」みたいなものであり、そこは「苦痛を伴う場所」だ、そんな認識は、日本の会社に勤務するほとんどのビジネスパーソンが共通に持っているだろう。

さて今回紹介する「会議革命」は、そんな辛いことでしかない会議の場を、「すがすがしい」ものにするのだと言う。腰帯には「時間半減。気分爽快。成果倍増。」とある。そして著者はと言うと、あのベストセラー「声に出して読みたい日本語」で、名高い人でもある。期待感も増す。

まずは「会議はアイデアを出す場所である」と定義する。アイデアを出すために、様々な努力を払うべきだと、筆者は主張するのだ。会議は戦う場所ではない。みんなで困難を乗り切るための「アイデア」を出す場所なんだと。そして「ゴール」を生み出したかどうかを、成果と考える。

さらに「レジュメ」の作り方にも言及する。報告が長すぎる会議が苦痛の原因を生み出すのだとし、司会者の「如才なさ(=つまりは何も生み出さない議事進行)」にも、大きな罪があると。そして、会議をサッカーに例えて、司令塔的な役割の人物を用意しようと提案する。

会議に必要なことは「事前の段取り」「会議中の討議のしやすさ」「出しやすい結果を設定する」ことに尽きるようだ。そのためのノウハウを、本書は事細かに紹介している。その細かさに驚くとともに、即、真似をしてみたいそんな魅力的なテクニックも多い。

著者のスペシャル技ともいえる「三色ボールペン活用術」をはじめ、「セクシャルパワーの利用」「他人の脳みその使い方」「ホワイトボードの上手な活用方法」など、会議に悩んでいる人なら(=おそらくほとんどのビジネスパーソンがそうだろう)読んでみたいに違いない。

会議とは「チーム・コミュニケーション」なんだということを、本書では繰り返し教えてくれる。今までのような「御前会議」スタイルでは、激動のビジネス社会を乗り切れないだろう。すがすがしい気分になれるかは保証しないが「良い会議」をやってみたい!と考える人は一読すると良いだろう。