アメリカ式論文の書き方
【著者】フライ【訳者】酒井一夫【出版社】東京図書
【発刊年月】1994年02月25日【本体価格】1,500円【ページ数】158p
【ISBN】4-489-00431-1
論文をまとめるというのは、一つのテクニックです。これを身につけてしまえば、後は流れ作業なのです(本書に記されている論文のまとめ方のノウハウの意の文を略)これさえマスターしてしまえば、(中略)論文の内容を高めることに力を注ぐことが出来るのです。
本書 訳者あとがき より抜粋
出来るビジネスパーソンとして身に付けておきたい「技術」の一つとして、ドキュメント作成があるだろう。しかし、レポートや報告書、企画書などを作成するためのノウハウを、きちんと教わった経験のある人は少ないはず。本書には、ドキュメントを作成するための技術が、事細かなポイントまで詰め込まれている。
本書のわかりやすさは、その本の成り立ちに由来している。もともとはアメリカの高校上級生、もしくは大学生がレポートを作成する際のハウツーをまとめたものである。しかし、自分の考えをまとめて主張するトレーニングが行われることのない日本においては、ビジネスパーソンにとっても、十分に役に立つ。本書を読むと、ドキュメント作成は技術であることがわかる。
本書に書かれてあるテクニックは、1.あるテーマについて情報を見つける方法。2.情報を整理し結論を導き出す方法。3.よく構成された詳細なレポートをまとめる方法。4.自分の考えを効果的に伝える方法。の4つである。それぞれのポイントが、学生向けだからだろうか、実に細かく「手取り足取り」書かれている。
まず、論文を作成する際には、その半分を調査、そして残りを執筆に充てるようにと、本書では説く。説得力のある文書を作成するためには、事前の調査が十分でないといけない、ということなのだろう。文献の探し方、得た情報のカード化の技法などがまとめられている。今やインターネット時代、若干古びた技法もあるが、基本の部分は十分に参考になる。
情報の整理まで出来たら論文は出来たも同然とし、情報を論旨に沿って並べ替えなどを行い、さらに情報に自らの考えなどを肉付けしながら、仕上げを行っていく。ブラッシュアップの技法まで、単純であるが必要なテクニックが、細かく紹介されている。そのあまりのシステマティックさに、本書読了時点でもう、論文がすらすらと書ける気になってしまうから、不思議だ。
かなり旧い本であることから、インターネットの利用法などもなく、時代に適応していないところもある。しかし、ペーパーを作成するための基本的なテクニック習得は、この一冊を読めば十分であると断言してよいだろう。本稿作成時にインターネット書店で確認したが、今ならまだカンタンに本書は手に入るようだ。さあ、急いで。必読です。
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