会社はなぜ変われないのか

【著者】柴田昌治 【出版社】日本経済新聞社 【発刊年月】1998/1/23
【本体価格】 1,600円 【ページ数】350P

問題は、みんな文句をいうばかり、愚痴を言うばかりで「だからどうする」という姿勢がないことです。評論家ばかりで当事者がいないのです。
同書 P20から引用

今週とりあげるのは、1998年にビジネス書でベストセラーとなった『会社はなぜ変われないのか』だ。最近、続編が出版され、こちらも非常に売れている。そこで、再度読み直してみたのだが、非常に面白く、役立つ1冊だと痛感させられた。

No.48号で取り上げた「社長失格」と同様に、この1冊は小説の形式をとっている。最近、こういったストーリー性のあるビジネス書が人気を博しているようだが、これは、「読みやすい」というのが理由だけではないと私は考えている。今私達ビジネスマンが置かれている現実が、小説という形式をとった方が表現しやすい状況にあるからだと考えているのだ。使い旧された言葉ではあるが、激変するビジネス環境、見えない先行き。。。昨今ではそんな状況が当たり前になっている。

そんなこともあり、この1冊は、従来のビジネス書のように、要約を読めばエッセンスが分かるという種類のものではない。映画や、小説はその作品にふれることでエッセンスが初めて理解できるように、この1冊も、登場する人物達とともに考え、試行錯誤をしていただきたい。

この本がベストセラーになったことからも、「会社」というのは簡単に変えることの出来ないものだ、という認識を多くの人が持っているのだと思う。しかし、本当に会社は変われないのだろうか?

この本を読み終えた後であれば、「そんなことはない」と多くの方が思うに違いない。そして、事実、そう思う人がいれば、会社という組織は変えることができるはずなのだ。会社の「何か」を変えたいと思っている人だけでなく、変えることなど出来ないと思っている人に、一読を是非お勧めしたい。