怪読力
【著者】鵜飼正樹【出版社】メディアワークス【発刊年月】99年10月20日
【本体価格】1,300円 【ページ数】 263P 【ISBN】4-8402-1311-9
お勉強好きサラリーマンが買う本
圧巻! 時間のスキマ埋めつくす情熱
人生の成功するための法則は幾つあるの?
同書 見出し より
この本は、朝日新聞に連載されていた書評コラムがまとめられたものである。この書き出しと、上の引用見出しでピンと来たアナタ、センスありますよ。そうこの本、タダの書評ではない。世の中に出回る多くの、ちょっと変な、少しおかしい、そんな本(おもにビジネスマンに向けられたモノ)にイチャモンをつける書評なのだ。そしてこの書評、かなり面白い。そして実は、ビジネスマンのスキルアップにもつながる(ことがあるかもしれない)。
この本は、腰帯にあるように、怪しげな光を放つ435冊の本!を紹介しているわけだが、ここでの多く本は、そのものは普通の本であることが多い。書店で横並びに見ると、いろいろとまとめてみると、違った視点で捉えてみると、たちまち怪しげなオーラを発してしまうのだ。例えば、人生に成功するための法則は、店頭にたくさん並んでいる。これらの法則の数を加算していくと、なんと1211にもなる、と述べる。類似本が多いということを揶揄しているのだが、店頭に出かけても、このツボに気がつくヒトはいない。ましては足し算するヒトはまずないだろう。
この例のみならず、本書には、このようなある種の視野の広さが感じられる。このあたりの能力は、一朝一夕に身につくものではない。本書を読めば、それはどう言うことなのか、ということが垣間見ることが出来る。
また、二番煎じ本の露骨さや、大真面目で書かれているが、類似本をまとめてみるとナニかがずれているコトへの指摘など、ビジネスマンに洪水のように向けられているビジネス本は、ちょっと変である、という真っ当な批判が、本書のベースには流れている。
生涯学習といいながら、いつまでたっても学校的な勉強以外が考えられない発想を嘆き、5分や10分の活用方法に血道をあげる、余裕のなさをたしなめる。読んでいて、本欄担当者としては耳が痛い。しかし面白い。自戒の念をこめて、まずはお勧めする1冊である。
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