これまでのビジネスのやり方は終わりだ
【著者】リック・レイバン クリストファー・ロック
ドク・サールズ デビッド・ワインバーガー
【訳者】倉骨 彰【出版社】日本経済新聞社
【発刊年月】2001年03月23日【本体価格】1,600円【ページ数】301p
【ISBN】4-532-14902-9
ネットで成功するための、クルートレインの12ステップ
1 リラックスする 2 ユーモアを持つ 3 自分の肉声を見つけそれを使う4 真実を語る 5 パニックに陥らない 6 楽しみながら働く 7 大胆に行う 8 好奇心を忘れずに 9 遊び心を持って 10 夢を持って 11 人の話に耳を傾ける 12 お喋りをつづける
インターネットを利用してビジネスをするものにとっての最大の悩みは、事業として成り立つのかが判断しにくい、と言うことだ。正確に言うと、自分たちが今まで培ってきた、判断のためのスケールが、まるで通用しない、となるのかもしれない。本日紹介する「これまでのビジネスのやり方は終わりだ」は、そんな悩みを解決する糸口が見つかるかもしれない一冊だ。
まず冒頭に「95のテーゼ」題して、ビジネスの要素=市場・企業・顧客・コミュニケーション・ワークマネジメントが、インターネットの出現によって劇的に変わったことをまとめている。このテーゼの中で貫かれていることは、一方的なものは古びた、これからは双方向なのだ、という点である。
せっかく、企業と顧客が、上司と部下が、ダイレクトに結ばれたんだ、もっと話そうよ、ということである。そして、その押し付けではない、インタラクティブなコミュニケーションが実現したとき、顧客は満足し、社員は画期的な仕事をし、社会は笑いの絶えないものになるのではないかと、本書では述べられている。なるほど、素晴らしい。
ということは、今までのビジネスマネジメント(=一方的な管理や命令)や顧客とのコミュニケーション(=プッシュタイプの広告や両者間のコミュニケーションチャネルが細くリアルタイムでないこと)が、まるで通用しない世界である、ということになる。新しいメジャー(=コミュニケーション)を持って、ビジネスを構築していかなくてはならない、そんな時代であることを教えてくれているのだ。
サブカルチャー的なフレーバーのする本書は、翻訳もそのテイストに習っている。したがって、サクサクっと読めるという感じではない。また、その多くのパラグラフは、インターネットの最先端を行く人(=マニアではない)のマインドであって、マスな意見ではないだろう、とも思える。
しかし本書に記されている「人間同士の会話がビジネスを作り出していく」というポリシーは、これからの時代のビジネスを考えるうえで、必要不可欠なモノとなるだろう。それに触れるために一読をお勧めしておきたい。ビジネスとは人の声なり、という実に当たり前の結論が、インターネットビジネスにも、求められていることが、わかるはずだから。
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