日本を知る105章
著者】コロナブックス【出版社】平凡社
【発刊年月】2001年05月25日【本体価格】2,000円【ページ数】326p
【ISBN】4-582-63390-0
Among the numerous variety of human relationships,
the duty of justice to be pursued as a human being is called giri.
There is no other word quite so typically Japanese.
Besides, there is no exact equivalent to the word in English.
本書 254p より抜粋
新しい上司はフランス人♪…とは、今流行るあの歌のワンフレーズだ。インターネットの普及を始めとして、ビジネスパーソンの交流範囲もかなりインターナショナルになったことを感じている方は多いだろう。さて、自らの周辺は国際化した、しかし、自らの足元である「日本」のことを、周りの人たちにきちんと説明できるだろうか。今回は趣の違うこの1冊を。
本書は「いき」から「演歌」まで、知っているようで意外と知らない(=きちんと説明できない)日本のいろいろを105のキーワードとしてピックアップし、日本を代表する作家・文化人たちが解説をおこなっている。キーワードにピッタリな写真とともに、全文英訳が付いている。この解説、なかなかの含蓄で、おもわず「なるほど…」と唸ってしまうモノになっている。
取上げられている105のキーワード。その守備範囲は意外と広い。生け花や武士道、禅、茶道といった、オーソドックスなもの。富士山、松、ひらがな、といったもの。パチンコや漫画、ファミコンなどの新しい文化。また、変わったところでは、愛想笑いや受験戦争、満員電車などといった、いわゆる日本らしいトピックスが並んでいる。かなり楽しく読み進められる。
例えば…義理。対人関係のなかで、人として踏みおこなわねばならぬ道や、道理のことを<義理>という。が、この言葉、代表的な日本的フレーズであって、英語に相当する言葉はないらしい。そして、外国人にとってこれほど厄介で始末におえない言葉ないに違いない、としている。日本人の対人関係の基本を、あなたなら外国人に対して、どのように説明するだろうか?
異なる文化に育った人に対して、自らの文化を適切に説明することはかなり困難である。しかし、話題として求められることは意外に多い。ちょっとしたコミュニケーションツールとして、今時のビジネスパーソンなら、本書に載っていることくらいは、最低限身に付けておいたほうが良いだろう。
わかりやすい(直訳にかなり近いが…)英訳も案外ためになる。難しい解説を、実にシンプルな英語で表現してある。日本語と併せて読めば、意外なスキルアップも期待できるだろう。まずは書店で手にとって欲しい。本欄としては変化球だが、お勧めである。
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