パーソナルブランド
【著者】佐藤修 【発行】日経BP企画
【発行年月】2003年10月14日 【本体価格】1,500円
【ページ数】206p 【ISBN】4-931466-93-1
「これなら自分でやりたい」、「これは自分はやりたくない」ということくらいなら、どんな人でもいえるでしょう。そこを大切にしてほしいのです。
本書 P71 より抜粋
「みんながハッピーに仕事をし、暮らしを成り立たせていくにはどうしたらいいか?」。アメリカに本社を置き、世界的な規模でビジネスを展開するグローバルカンパニー3社に所属してきた本書の執筆者は、このテーマを30年以上にわたって、追いかけてきたという。
このご時世、1つの会社に自分の人生の大半を捧げ、企業風土に即したサラリーマンでいることは危険だ。そこで「個人の市場価値」が重要視されるようになってきた。本書ではこれを「パーソナルブランド」と表現するが、これは単なる「市場価値」という言葉で判断できるものではなさそうだ。
消費市場低迷が長期化するのに伴い、各企業とも自社のブランド戦略の再構築に迫られてきた。本書ではこれは、個人についてもまったく同様のことがいえるというのだ。あるプロジェクトに欠員が生じて、その補充を行わなければならないというケースで解説している。
プロジェクトリーダーは、何人かの候補をリストアップする。そして過去にどんな成果を上げてきたのか、どんなスキルをもっているのか、プレッシャーにどのくらい強いのか、これまで一緒に仕事をしてきた人たちの評判はどうか、など候補者の一人ひとりについて検討する作業に入るだろう。
セールス部門であれば、売り上げをたくさん上げている人に越したことはない。研究開発部門であれば、特許などの知的財産をたくさん持っている人に注目するだろう。しかし、プロジェクトリーダーはおそらく、そういう目で見える数字だけでは判断しないはずだと、著者は断言する。
候補になった人が持つ基本的なスキルや成果にプラスして「彼と一緒に仕事をしていると、どんなことでも楽しくやれる」「好奇心が旺盛なので、他のメンバーに良い刺激を与えてくれる」といった「数字で表せないプラスアルファ」を加味して選考していくに違いないと。
パーソナルブランドもコーポレートブランドも全く同じで、その人のブランド価値が高まれば信頼性が増し多くのファンを獲得していくことができる。これがどこに行っても通用するパワーとなっていくのだと著者は主張する。
個人においてもまず「自分は何をやりたいのか」というビジョンをはっきりさせて、そこにベクトルをあわせながら自分だけのブランドを構築させていく必要があるということだ。日本企業のいまに働くビジネスマンに、自分らしい働き方とはどんなものなのかを、改めて考えさせてくれる一冊だ。
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