Eメールマーケティング実践講座

【著者】喜山荘一 著
【出版社】インプレス
【発刊年月】2000年10月11日【本体価格】1,600円【ページ数】229p
【ISBN】4-8443-1422-X

2000年現在、Eメールマーケティングは(中略)あらゆるネット上のビジネスシーンに活躍の場を広げてきている。1.プロモーション 2.販売3.囲い込み 4.リサーチ 5.メーリングリストを使ったコミュニティ運営 6.企業発オプトインメール配信 7.メールオペレーション(中略)たかがEメール、されどEメールなのだ。
本文 13p より

インターネットの普及とともに、電子メールはビジネスに欠かせないツールになってきた。従来の電話に取って代わる連絡手段としての役割から、マーケティングやプロモーションのツールへと、その活躍の範囲を広げている電子メール。今週来週の二回にわたって、電子メールをマーケティング活動に利用するためのノウハウが詰まった、そして日々のメールのやりとりにも必ず使える書籍を紹介しよう。

今回取り上げる本書は、電子メールマーケティングの先駆けである、富士通株式会社「iMi」の事例を豊富に盛り込んだ実践的な一冊。電子メールマーケティング=聞くマーケティングと定義づけている。また、今流行りの「パーミッション・マーケティング」との違いを、生活者の意見を、さまざまなタイミング(顧客以前、顧客化、顧客以後)で吸い上げること(パーミッション・マーケティングは見込み顧客の顧客化の段階のみ)としている。なかなか興味深い。

例えば、プロモーションの項では、ターゲットに手紙を書くようにメールを書く、という視点から、「はじめまして。株式会社○○と申します」「え?会社(株式会社○○)はしゃべらないですよ。担当者のお名前でいきましょうよ」というやり取りがまず紹介されている。そして、電子メールによるプロモーションは、広告を情報に変換する「インフォマーシャル」が有効であると結論。1パーソナル感、2限定感、3リアル感、4ギフト感、四つの要素をフィルターとすると、広告は情報化するとしている。さらに、実際に情報化がなされた広告(電子メール)を提示している。実に丁寧な構成である。

 本書の特徴として、1.事例が大変具体的であること。2.プランニングプロセスがある程度明確にされていること。3.一定のトピックスごとにまとめが用意されていること。があげられる。この特徴が、本書を無類のわかりやすい本に仕上げているといって良いだろう。電子メールをプロモーションツールに利用するためのヒントが満載である。実践講座という表題にふさわしい一冊である。自らのビジネスに使えないかと、考えている人にとって、必読の1冊だ。ぜひ一読していただきたい。