プロジェクトXリーダーたちの言葉
【著者】今井彰【出版社】文藝春秋
【発刊年月】2001年08月10日【本体価格】1,238円
【ページ数】221p【ISBN】4-16-357670-3
●南極越冬隊長 西堀榮三郎の言葉
「とにかく、やってみなはれ。やる前から諦める奴は一番つまらん人間だ。」
本書 127p より抜粋
不可能を可能にした無名の日本人たちを紹介した、プロジェクトX-挑戦者たち…というNHKのテレビ番組がビジネスパーソンの間でひそかな人気を集めている。ことを成し遂げたプロジェクトリーダーたちに、視聴者が強く共感を寄せているというのだ。
この番組を見て感動のあまり涙する、そんな人が増えているらしい。元気のない今の日本、少しでも奮い立つような刺激を受けて、頑張りたいという現れだろうか。または、今の不況の風が吹きまくる逆境の中、挫けそうになる自分と、苦労していたプロジェクトを重ね合わせているのかもしれない。
本書は、その番組内で紹介したプロジェクトリーダー18人の言葉を厳選して紹介する内容になっている。「ゼロからの挑戦」を行っているリーダーたちが勝負どころで発した、飾り気も計算もないが言葉の数々。それらに説得力がないはずはない。一つ一つが実に重々しく、そして、輝いている。
例えば当時世界一のテレビ塔である東京タワーを建築したとび職の頭は、時には命を落とすかもしれない職場に、なぜ果敢に挑むことが出来るのか?という質問に対して、「愛でしょうね、仕事に対する。お金とか名誉とかってのは、あんまり考えないですよね、われわれは」とさりげなく言う。仕事に対する愛。無骨な男が発するその不似合いな言葉には、痺れてしまう。
また、ホテルニュージャパン火災の時に、炎の中飛び込み救出活動をした伝説の消防士の時々見る夢は「逃げ遅れた人が迫ってくるんです。一生懸命こっちに来ようとするんです。だけど、何かが邪魔して来れないんです。助けに行くぞとがんばるんです。どんなことをしても助けようと。だけど、たどり着けない」と悔しそうに語る。切ない夢で心を痛める人が…ここにいる。
前書きにこうある。リーダーの言葉が、明確で先鋭であれば、その集団はためらうことなく目標に向かって突進することが出来るのだと。資金にも組織にも恵まれないだろう新たなる挑戦を行うとき、リーダーの資質と存在感が何より大事になってくるのだと。
本メルマガの読者の皆さんの中にも、職場で家庭で、リーダーになっている方も多いはず。何の巡り合わせか、その集団が想像を超えるような逆風にさらされた時、リーダーとしての皆さんの行動が、その集団のすべての命運を背負うことになるはずだ。そんな時、この番組のリーダーたちが持った共通のポリシーを思い出すと良いだろう。「思いは、かなう。」一読を薦める。
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