考具

【著者】加藤昌治 【発行】ティビーエス・ブリタニカ
【発行年月】2003年04月04日 【本体価格】1,500円
【ページ数】239p 【ISBN】4-484-03205-8

考えるための道具、持っていますか?丸腰で仕事はできない。あなたのアタマとカラダを「アイデア工場」に変えるとっておきのシンキング・ツール、教えます。
本書 腰帯 より抜粋

新しい企画を考える時、どうしても発想できない。そもそも何から始めればよいのかがわからない、という人は多いのではないだろうか。それを「発想力がない」という風に判断しないで欲しい。恐らく我々は発想するための方法を知らないだけだったのだ…。これが、本書を読み終えた正直な感想だ。

アイデアとは、「既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」。著者はこの定義をくり返し主張する。「新しいアイデア」とは、全世界的に新しいものと勘違いしてしまいそうだが、この定義でかなり気が楽になる。

我々は、(今のところ)大発明家でも大科学者でもない。欲しいのは、自分の仕事や生活で役に立つ実践的なアイデアや企画なのだ。そこで本書で紹介する「考具」の活用をオススメする。難解な操作を必要としない、単に頭の働きをスムーズに、サポートするための便利な道具なのだという。

考具その1「カラーバス」。バスはBATH。色を浴びるということ。使い方は簡単で「今日のラッキーカラー」を決めるだけ。「今日は赤」という具合に。そしていつものように通勤してみる。するとなぜか「今日は赤い車が多いなぁ」と妙に赤いクルマが目につく。屋外看板も赤いのが目に入る。

これがカラーバス効果だ。「今日は赤」と意識しただけで、やたらとそれが目につく。そして、赤いものが何だったのかを見る。単に色の共通項で括るだけで、自分の想像をはるかに超えたアイテムが集まってくるのだ。「見える」から「見る」へ意識を変えることが非常に重要なことなのだという。

確かに、例えば靴下と回転寿司の看板なんて普段一緒に想像することはないはずだ。クルマなら、クルマ周りのことだけで考えてしまうパターンのように、アイデアを考えることに慣れていない場合、要素を探す範囲が狭くなってしまうことが多いのだそうだ。

いつもと違う視点視座で!と張り切ってみても、それはなかなか見つからない。そんなときに「カラーバス」は、必ずいつか役に立つ日がくるのだという。アイデアのヒントは至るところにある。我々が発見できるかどうかが大事なのだと。

ヒントを探しているか、見つけようとして、自身や周囲(の人やモノ)に問いかけているか、がポイントなのだと著者は言う。

本書は21個の「考具」で、我々にアイデアのメソッドを伝授してくれる。知識としての引き出し、仕事に使える手引書として、タイトル通り「考具」を道具として携帯することをオススメする。